STORY
底抜けに明るい
コミカルラブコメディ
プロローグ スペインの村に住む50歳のアロンソ・キハーノは、騎士道物語に夢中になるあまり、自らを「ドン・キホーテ」と信じ込む。彼は理想の姫「ドルシネア」を救うため、従者サンチョ・パンサとともに旅に出る。
第1幕 バルセロナの広場
バルセロナの町は賑やかなお祭りのよう。旅宿屋の娘キトリと恋人の床屋バジルは、キトリの父ロレンツォの目を盗んで逢瀬を楽しむ。しかしロレンツォは、彼女を金持ちの貴族ガマーシュと結婚させようとする。
そこへ闘牛士エスパーダと踊り子メルセデスが現れ、町はさらに活気づく。キトリに想いを寄せるガマーシュは猛アプローチするが、キトリは無視。そこへドン・キホーテとサンチョ・パンサが到着し、美しいキトリを「ドルシネア」と勘違い。彼女を城へ連れ帰ろうとするが、町の人々は彼を面白がり、からかいながら受け入れる。
第2幕
1.酒場
キトリとバジルは父の目を逃れて酒場へ。しかしロレンツォがガマーシュ、ドン・キホーテらとともに現れ、キトリを結婚させようとする。バジルは「キトリと結婚できないなら死ぬ!」と狂言自殺を演じる。
ドン・キホーテはそれを本気にし、ロレンツォに結婚を認めるよう説得。バジルは無事キトリと結ばれることに。一方、ガマーシュは納得せずしつこく迫るが、ドン・キホーテが「ドルシネアを狙う敵」と思い込み、槍を持って追いかける。
2.風車小屋 逃げるガマーシュを追って森へ。ガマーシュは仕方なくドン・キホーテと戦うが、恐れをなして逃げる。ドン・キホーテは風車を怪物と勘違いし突撃するが、羽根に引っかかって放り出されてしまう。
3.夢の場 気を失ったドン・キホーテは夢を見る。夢の中でドルシネアと結ばれ、愛の妖精に祝福される。
4.道行 サンチョ・パンサが傷ついたドン・キホーテを助けるが、2人は疲れ果てて倒れ込む。そこへ公爵夫婦が通りかかり、彼らを館へ招待する。
第3幕 公爵の館
キトリとバジルの結婚式が開かれようとしている。ドン・キホーテは夢の中でドルシネア(キトリ)と結ばれたことを現実と思い込み。公爵に「彼女と結婚する」と宣言。公爵は彼を諦めさせるため、騎士道決闘を提案する。
バジルが「無名の騎士」となり、ドン・キホーテと戦い、勝てば正式にキトリの夫と認められるというもの。ロレンツォやガマーシュも見守る中、決闘が始まるが、ドン・キホーテは靴の拍車が絡まり呆気なく敗北。
キトリとバジルは正式に夫婦となり、ドン・キホーテも敗北を認め、ドルシネアへの想いを断ち切る。そして、人々の幸せを願いながら、サンチョ・パンサと新たな旅へ出るのだった。